当校『ALEX英会話』では、英検やTOEICなどの試験対策、または一般的な英会話学習におけるリスニングスキルをどのように上げれば良いか、というご質問をしばしば頂きます。この記事では、当校の講師から学習者の皆さんへ、ご自身で出来るリスニング練習のアイディアを幾つかご紹介します。
勉強のコツ
1. リスニング用の録音教材を初めて聴く時は、色々な箇所で再生を止め、たった今話された内容を自分で要約できるか試してみましょう。また、その後に話される内容を推測してみましょう。
2. 同じトピックで異なる意見を持つ二名のスピーチを聴き、それぞれの話者が自分の意見を説明するのにどんな単語を使っているか聴き取ってみましょう。それらは肯定的な単語でしょうか、それとも否定的でしょうか? 話者たちが肯定的、又は否定的な考えをどのようにして直接言葉にすることなく表現しているか確認して下さい。
3. TOEICやTOEFLのようなテストの勉強をする際は、学術的な講義の英語をできるだけ多く聞きましょう。科学、社会、ビジネス、芸術、文学など多彩な分野の科目を聴くことがポイントです。インターネットで、講義の動画を無料で公開している大学が検索できます。まずはあなたと関連が深いトピックで収録時間の短い講義から始め、徐々に関連度が低く長時間の動画へと進み鍛えましょう。必要なら、同じ講義を複数回聞きます。
4. 会話や講義の内容から重要な点を見分けるのに役立つコツです。友達または勉強のパートナーを誰か見つけ、短い音声素材を一緒に聴いてみましょう。聴き終わったら、それぞれ内容を思い出せる限り紙に書きます。その後、どちらがより多く重要な箇所や詳細を覚えているか見比べてみましょう。
5. リスニングをする時は、話者がその話を通して“何を実際におこなっているか”を、自分で考えてみましょう。話者は何かを導く、薦める、批判する、何かに賛成または反対する、質問を投げかける、意見に対して確信を深めるなどを行っています。このような話し手の『意思』の種類、そしてそれが表面的な言葉の“下”で発せられることが分かれば、話者が何のために話をしているか判断するのに役立ちます。
6. リスニングの練習を続けていくと、話者それぞれが持つスタイルや声の調子に気づくようになります。その際に、以下の点を自分で考えてみて下さい。
・話者の声は穏やかか、感情的か
・話者はリラックスしているか、それとも緊張しているか
・確信を持って話しているか、それとも混乱気味か
・意欲的か、それとも退屈そうか
・話者の声の調子が何を伝えているか?
TVのコメディ番組を見ると、話者の声の調子をつかむ一つの練習になります。
7. 話の流れをつくっている語句を聴き取る練習をしましょう。話の導入部、大意、例示、結論やまとめ等の部分を示す『信号』となる言葉です。これらは、“First(はじめに)”、“Next(次に)”、“Then(それから)”といった接続語として、また“before(~の前に)”、 “during(~の間で)”、“since(~以来)”のような時間的相関、“accordingly(~そのように)”や“as a result(結果として)”などのような原因や結果を示す語句として現れる場合があります。このような信号の語句は、ノートを取るべきタイミングの目印ともなります。
練習方法
以下の練習方法の中から二つを選び、実行してみましょう。
1. 友達か勉強のパートナーを誰か一人見つけ、『Smithonian.com』のこの動画(クリックするとWebページが開きます)のような短時間のリスニング素材を一緒に聴きます。聴き終わったら、それぞれ内容を覚えている限り紙に書き、どちらがより多く重要なポイント、詳細を覚えているか見比べてみましょう。
2.『TED® Radio Hour』(クリックするとWebページが開きます)にあるようなポッドキャストの放送を聴き、話を通して話者が“実際には何を行おうとしているか”を自分で考えてみましょう。例えば、以下のような事柄です。
何かへと導く
推奨する
批判する
賛成/反対
疑問の提示
考えに対する確信を深める
3. インターネットにあるシャーロック・ホームズのミステリー作品の引用(クリックするとWebページが開きます)のような古典文学作品の音声を聴きます。音声を色々な箇所で停止し、話された内容を要約できるか試しましょう。また、その後に話される内容を推測してみましょう。
4. インターネットで閲覧可能な初級(Introductory)レベルの大学講義動画を探しましょう。まずは自分と関連の深いトピックで時間を徐々に長くしながら三、四個の講義を聴き、その後より時間が長く自分の詳しくないトピックへと進みます。必要なら繰り返し聴き、話の中心にある考えや話者の意図を読み取ってみましょう。